頭痛で寝れない時の対処法をタイプ別に紹介!痛みを緩和するツボも
心身の健康を維持するためには、質の良い睡眠を取ることが大切です。しかし、寝ようと思っても頭痛がひどく寝付けなかったり熟睡できなかったりする場合もあるでしょう。本記事では頭痛で寝れない場合の対処法を解説します。
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頭痛が発生したら痛みのタイプをチェック
頭痛には主に以下の2種類があります。
片頭痛 | 頭の片側、両側がズキンズキンと脈打つように強く痛む |
緊張型頭痛 | 頭がキューッと締め付けられるように痛む |
頭痛は種類によって対処法が異なります。間違った対処法は頭痛が悪化する恐れがあるため、注意が必要です。頭痛が発生したら、まずは痛みの感じ方からどちらのタイプの頭痛なのかチェックしましょう。
片頭痛で寝れない時の対処法
片頭痛は脳の血管が拡張して、脳神経のひとつである三叉神経が刺激されることで引き起こされる頭痛です。痛みの他に光や音に敏感になる、吐き気を感じるなどの症状が現れる場合もあります。片頭痛の原因には主に以下が挙げられます。
- ストレス
- 肩こり
- アルコール
- 脱水
- 気温や気圧の変化
- 女性ホルモンの変化
片頭痛が起きたら、まずは拡張した血管を収縮させるために、痛みを感じる部分に氷のうや冷却シートを当てて冷やしましょう。患部を冷やすものがない場合は、血流を抑制するためにこめかみを軽く押さえる方法も効果的です。
就寝前はカフェインは控えて
片頭痛の対策として、血管を収縮させる働きのあるカフェインが入っているドリンクを飲む方法があります。しかし、カフェインには覚醒作用があり、片頭痛が治まっても寝れなくなったり眠りが浅くなったりする可能性があるため、就寝前に発生した片頭痛には別の方法で対処した方が良いでしょう。
緊張型頭痛で寝れない時の対処法
緊張型頭痛の原因は、主に以下の理由により引き起こされる心身の緊張です。
- 長時間同じ姿勢でいる
- 冷房などで身体が冷えている
- 過度なストレスを抱えている
身体の緊張状態が続くと身体の血行が悪くなり、痛み物質が発生して頭痛に繋がるのです。また、ストレスを感じている場合、神経や脳が過敏になり頭痛が起こるケースもあります。
緊張型頭痛が起きた場合は、心身の緊張を和らげて血行を良くすることが大切です。蒸しタオルでコリがある部分を温めたり、ストレッチをして筋肉をほぐしたりしましょう。ストレッチをする場合、激しい動きは交感神経が優位になり身体が覚醒して眠りにくくなってしまうので注意が必要です。
頭痛の緩和にはツボ押しも効果的
頭痛がひどくベッドから動けない、対策に必要なものがないなどの理由で、これまでにご紹介した対処法を試せない場合もあるでしょう。その際は、すぐにできるツボの指圧がおすすめです。
ツボの押し方
ツボ刺激の方法は、以下の3ステップです。
- 息を吐きながらツボを3~5秒程度、指の腹で押さえる
- そっと指を離す
- 1、2を5回程度繰り返す
ツボを押す際の注意点
ツボ刺激は簡単にできる頭痛解消法ですが、方法を間違えると悪化させる恐れがあります。ツボを押す際は以下の注意点に気を付けながら行うようにしましょう。
爪を立てない
ツボを押す時は必ず指の腹を使いましょう。爪で押すと皮膚を傷付けてしまう場合があります。ツボがある場所が狭く指の腹で押しにくい場合は、ツボ押し棒やペンの尻部分などを使うと良いでしょう。
強い力で押さない
ツボ刺激は気持ち良いと感じる程度の強さで押すことが大切です。効果をさらに得ようと強い力で押すと逆効果になる恐れがあるため、痛みを感じるほど刺激するのは避けましょう。
長時間押さない
長時間ツボを押し続けると血圧が下がり、身体がだるくなってしまうことがあります。ツボ刺激は長くても1回10秒までに止めましょう。
満腹・空腹時、飲酒直後は控える
1つのツボにはいくつもの効果があり、中には内臓に働きかけるものもあります。そのため、満腹・空腹時や飲酒直後にツボを押すと、頭痛は治まっても内臓の不調に繋がってしまう場合があるので注意が必要です。また、熱や怪我、感染症にかかっている際も、別の体調不良を引き起こす恐れがあるのでツボ押しは避けましょう。
頭痛におすすめのツボ
様々なツボの中でも、頭痛の緩和に効果的なツボをご紹介します。
百会(ひゃくえ)
頭の頂点に位置する百会は、頭痛の他にも肩こり、眼精疲労を緩和させたり自律神経を整えたりする効果が期待できます。
風池(ふうち)
耳の後ろの骨と後頭部のくぼみの中間、髪の生え際辺りに位置するツボが風池です。肩や首のコリ、鼻づまり、のぼせにも効果的とされているので、風邪をひいた際にもおすすめです。
完骨(かんこつ)
風池よりも指幅2本分耳寄りの位置にある完骨は、頭痛やめまい、眼精疲労に効果的と言われています。また、高揚した神経を抑える働きもあり、安眠効果を得られるため、頭痛がない日も寝付きが悪い人におすすめです。
天柱(てんちゅう)
後頭部の中心にある太い筋繊維の外側、髪の生え際辺りに位置する天柱は、押すことで頭への血流を良くするため、頭痛、肩こり、眼精疲労、めまい、冷え、自律神経の安定、顔のむくみに効果が期待できます。
肩井(けんせい)
首の付け根と肩先を結ぶ線の中央にある肩井は、肩の筋肉の中心部です。肩こりや四十肩、五十肩など肩のトラブルに効果的と言われています。
頷厭(がんえん)
額髪の生え際付近で、口を開け閉めした際に動きが感じられる場所にあるのが頷厭です。頭痛の中でも後頭部の痛みに特に効果的とされています。また、めまいや三叉神経痛、手や腕の痛みにも効くと言われています。
太陽(たいよう)
眉尻と目尻の間のくぼみにあるツボです。緊張性頭痛の軽減に効果的とされています。また、眼精疲労やかすみ目にもおすすめです。
印堂(いんどう)
眉間にある印堂は、自律神経のひとつである督脈に関連する経絡に繋がっています。前頭部の頭痛を緩和に効果的です。また、ストレスが溜まっている場合やリラックスしたい時にもおすすめのツボです。
攅竹(さんちく)
眉頭のややくぼんだ場所にあるツボで、頭痛、眼精疲労の緩和に効果的です。また、顔のむくみやたるみにも良いとされているので、美容ケアにもおすすめです。
合谷(ごうこく)
手の甲の親指と人差し指が交差する場所のくぼみのやや人差し指寄りに位置するのが合谷です。頭痛の他にも歯痛、眼精疲労、ストレスを緩和する効果が期待できます。
崑崙(こんろん・くんるん)
足の外くるぶしの頂点とアキレス腱の間のくぼみにあるツボです。足にあるため、頭痛がひどく頭や顔、首付近のツボを触るのが辛い際におすすめです。頭痛以外にも首や肩のコリ、めまい、腰痛に効果的と言われています。
足臨泣(あしりんきゅう)
側頭部に発生する片頭痛に効果的と言われるツボです。足の甲の第4指と第5指の骨の間を足首に向けて辿り、骨同士が交わって指が止まる場所に位置します。目の疾患、首や肩のコリ、腰痛、生理痛、胃潰瘍、十二指腸潰瘍にも効果が望めると言われています。
頭痛で寝れない時は種類に合わせた対処法を試して
頭痛で寝れない時、放置すると睡眠不足に繋がり他の体調不良の原因となってしまいます。就寝前に頭痛が発生した場合は、痛みの種類に合わせた方法で速やかに眠れるように対処することが大切です。
ツボ押しは痛みの種類がどちらか分からない場合や、対処に必要なものを用意できない時にも手軽にできる方法です。また、普段からこまめに刺激することで頭痛の予防に繋がる場合もあるので、ぜひ試してみてください。