自律神経を整えるマッサージ。簡単なセルフケアのやり方
緊張・不安・ストレスによって、さまざまな不調を引き起こす自律神経の乱れ。それを整える手段のひとつとして、効果的なのがマッサージです。今回は自分でも簡単にできるセルフマッサージのやり方や、効果を高める方法をご紹介します。
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マッサージが自律神経にもたらす効果
マッサージの効果は筋肉の緊張やコリをほぐし、体をリラックスさせることです。自律神経が乱れた時に起こる不調は、主に「交感神経」が優位に立ってしまい体が緊張状態となり表れるため、心身ともにリラックスできるマッサージはとても効果的な改善策。体をほぐすと「副交感神経」が優位に切り替わり、体全体を整えようとしてバランスの乱れも緩和されます。
自律神経を整える全身のマッサージ方法
ここでは、自分でできるセルフマッサージの方法をご紹介します。短い時間で行えるため、日常に取り入れやすいでしょう。
①腕の内側をさする
手首から脇の下に向かって、腕を掴むようにさすりましょう。手首から脇までリンパを流すイメージです。しっかり脇の下まで手が行くように、腕を上げておこなうとさすりやすくなります。片手30秒ほどで、両手とも行ってください。
②耳の下・肩先・鎖骨・首をさする
耳の下に親指以外の4本の指を当て、鎖骨へと向かってさすります。もう一方の手は耳の下から肩先へ向けてさすってください。耳から首のリンパはつまりやすい場所のため、片側1分ずつで両肩をしっかり行いましょう。
③胸からお腹の中央に向けてさする
胸から下腹部に向かって、中央を左右の手にひらで交互に1分程さすってください。この時はあまり力を入れずに、溜った老廃物を下に送り出すイメージで優しく撫でていきましょう。
④お腹をさする
みぞおちからスタートして、おへそを通り恥骨までさすります。その後、肋骨下を左右同時にさすってください。それぞれ各1分ずつ行いましょう。この時に手の温かさを感じながらリラックスできると、腸の動きの改善にも繋がります。
⑤頭を指先で叩く
最後に頭を満遍なく刺激します。指先で優しくつまみ、弾くようにして1分間程叩きましょう。頭には百会(ひゃくえ)と呼ばれる、あらゆる症状に効くとされるツボをはじめ、さまざまな神経が通っている場所です。全体を優しく刺激することで、全身に行き渡るリラックス効果が得られます。
マッサージの効果を高めるポイント
マッサージを行う際に、プラスアルファの工夫を追加すると更に効果が高まります。ぜひ以下の方法を、マッサージに取り入れてみてください。
1日に1回を目安に
マッサージは長い時間行ったからといって、必ずしもその分の効果が得られるものではありません。過度な刺激を与えすぎると、体調が悪くなる可能性があります。とくにセルフで行う場合は、5~10分程を目安に毎日続けるのがおすすめです。
体が温まっている時に行う
体が温まっている状態のほうが、マッサージによって血流が促進され老廃物が流れやすくなります。したがって、特におすすめのタイミングはお風呂上がりです。少し体を休めたら、温かいうちにマッサージを行ってください。
オイルやクリームを使用する
マッサージによる肌への摩擦を軽減するため、オイルやクリームを使用しましょう。滑りが良いほどマッサージも行いやすくなります。自分の肌質にあったものはもちろん、好みの香りを取り入れると心身のリラックスに効果的です。
呼吸を意識してリラックス
体が緊張状態になると、マッサージ効果が落ちる可能性があります。マッサージを行う際は、体の力を抜き、呼吸をしっかり意識しましょう。呼吸は複式呼吸がおすすめです。息を吐き出すときに副交感神経が刺激されるので、深く息を吐き切るようにするとリラックスできます。
終わった後はしっかりと水分補給
マッサージを行うと代謝が上がり、体が余分な老廃物を排泄しようとします。そのため、いつもより多めに水分を取るように意識しましょう。水分をしっかり摂ることは血行促進にも繋がるため、よりマッサージ効果を高めてくれます。
マッサージを行う際の注意点
セルフマッサージは、以下の点に注意して行うようにしましょう。
- 体を清潔にした後で行う
- マッサージ箇所に傷がある場合は控える
- 食後2時間以内および飲酒後は避ける
- 体調不良時は行わない
セルフマッサージはリラックス効果を取り入るケアのひとつです。ケガをしている時や疲れているときに行うと、症状を悪化させる可能性があるため控えましょう。また、素手で行うため体も手も清潔な状態にしてください。
マッサージのリラックス効果で、自律神経を整えよう
ゆっくりとマッサージを行うことは、心身のリラックスに繋がります。自律神経を整えるには、このリラックス時間がとても大切となるため、ぜひ日々の習慣としてセルフマッサージを取り入れていきましょう。