自律神経をツボ押しで整えるには。効果的な部位を解説
体のあらゆる不調を改善する効果が期待できるツボ押しですが、自律神経の乱れを整える効果もあるのでしょうか。今回は、さまざまな不調をもたらす自律神経の乱れを緩和するのにおすすめのツボと、その効果についてご紹介します。
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ツボ押しが持つ効果とは
ツボ押しは、セルフケアの中でも簡単かつ一瞬で効果が得られる方法としてさまざまな場面で取り入れられています。ツボは全身の各所に点在し、意識的に刺激することで全身の血流をスムーズにできるのです。これが、東洋医学で体のバランスを保つとされる「気・血・水」の流れを改善し、不調をやわらげてくれます。
自律神経はツボ押しで整う?
「気・血・水」の流れを改善させるツボ押しは、自律神経を整える効果も期待できます。自律神経の乱れで起きる症状は、主に緊張・興奮をつかさどる「交感神経」が優位に立つと表れる傾向が。ツボ押しは、筋肉の緊張を緩めるなどリラックス効果をもたらし、副交感神経に働きかけます。結果、自律神経のバランスを整え、不快な症状を緩和してくれるのです。
自律神経に効果のあるツボ
自律神経の乱れは、体のあらゆる場所に不調をもたらします。そんな不調を緩和するために、おすすめされている代表的なツボをご紹介します。
【頭】百会(ひゃくえ)
百会はその名の通り「百のツボが交わる」という意味を持った、万能なツボです。頭の頂点にあり、左右の耳を結んだラインと眉間から後頭部を結んだラインが交わる場所を探しましょう。あらゆる症状に効果を持ちますが、その中に、心と身体をリラックス効果・副交感神経を高める効果があります。全身の血行改善にも働きかけるので、不眠に悩む人にもおすすめのツボです。
【首】天柱(てんちゅう)
首の付け根の中央に2本並ぶ、太い筋肉の外側にあるくぼみが「天柱」です。主に頭痛や肩こりへの効果が期待でき、特に自律神経の影響で緊張した神経をほぐしてくれます。頭部の血行も促進させるので、頭が重くてぼんやりするといった際に押すとリフレッシュにも効果的です。
【手】合谷(ごうこく)
手の甲の、親指と人差し指の間にあるくぼみです。押す際は、人差し指のほうへ向かって押し込みましょう。「合谷」は、ストレスを緩和し気持ちを落ち着かせる作用の他に、便秘や腹痛といった消化器症状への効果も期待できます。
【足】足三里(あしさんり)
膝のお皿のすぐ下の外側を触るとくぼみがあります。そこへ人差し指を置き、指幅を4本揃えて小指が当たった場所が「足三里」です。このツボは足の疲れや不調の緩和とともに、胃腸の不快感も改善してくれます。自律神経の乱れは消化器官にも不調をきたしやすいので、ぜひ試してみましょう。
【足】太衝(たいしょう)
足の親指と人差し指の間を上がっていくと、両方の骨が交わる場所が「太衝」です。足のツボですが、頭痛や目の症状にも効果があるといわれています。また、ストレス解消や血流改善への効果も期待できるため、特に冷えを感じている人におすすめのツボです。
【背中】肝兪(かんゆ)
両方の肩甲骨下のラインを結んだ場所にある背骨から、骨2本分下に下がった場所からさらに指2本分外側が「肝兪」です。骨の両側にあるので、押す場合は左右均等に押しましょう。肝兪は精神を司るツボといわれており、自律神経を整える効果が期待できます。また肝臓の働きを元気にするともいわれているツボです。
ツボを押す際の注意点
ツボを押す際は「気持ちいい」程度の力で押しましょう。強く押して刺激を与えすぎると、交感神経が優位になり自律神経の乱れが悪化する可能性があります。また、体を巡る血の通路は皮膚の表面近くを通っているので、無理に強い力を加える必要はありません。気持ちいいと感じる力で、5秒ほどゆっくり押し込みゆっくり離す。これを5回程を目安に行うと効果的です。
より効果的なツボ押しには専門家の力を借りよう
ツボ押しは簡単にできるセルフケアですが、より効果を期待するならプロの力を借りてみましょう。ツボは押す場所がズレていると、本来の効果を発揮できない可能性もあります。人体の構造とツボをしっかり把握した専門家の施術なら、確実にツボを刺激してくれるのでおすすめです。